秘伝!おうちでできる♪小学校受験準備<Vol.1>


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自粛期間が長くなっています。幼児教室もお休み、春の学校説明会の開催も厳しい情勢です。進まない受験準備、情報不足…。一体どうすればいいのと不安なご家庭も多いことでしょう。でも、これは神様がくれた贈り物だと切り替えて、豊かな時間に変えましょう。大好きなお母さまと一緒にできる家庭学習は、とくに今の時期の年長児には大きな意味があります。お母さまがちょっとしたプロのコツを知ることで、ベテラン講師同様の指導が家庭でも可能です!そこで今回からは、最前線の講師のノウハウを、具体的にお伝えしてまいります。楽しみながら有意義な時間を過ごしていただけるよう、精一杯応援いたします。

今回は、現状を把握してみましょう。今がどれほど恵まれた時間なのか、まずは確認してみます。

1)時間が十分にある

小学校準備はやることがたくさんあります。ペーパーの分野も言語、数、図形、常識、記憶、推理等多岐に渡り、ほかにも運動、巧緻性、制作、絵画、個別、行動観察、面接等々。しかも、この時期の子どもの吸収は一進一退、一回できたからもうできる、などということは間違ってもありません。繰り返し、繰り返しの反復が必須です。普段は幼稚園、保育園、幼児教室やお稽古事の行き来で時間を取られ、やることが山積しているのに忙しすぎてやり切れず、焦りばかりが募ります。「この間やったでしょ!なんで出来ないの!!」とイライラし、結局子どもに当たって子どもの意欲をそぐ循環が日常となるのです。それに引き換え、今は子どもとの時間が十分に取れるはずです。ゆっくりと、少しずつ、丁寧に身につけていけるチャンスです。

2)幼児教室の影響を受けない

受験準備とは、幼児教室に通うことではありません。幼児教室は情報を得るところ、くらいに割り切る方が賢明です。

・要らない準備に時間とお金を掛けていないか

冷静に考えれば当たり前ですが、幼児教室は利益最優先の営利企業です。不必要なものまで抱き合わせのセット販売でがんじがらめになり、親子ともども疲弊し、ギスギスしてしまいます。「こんなことまで?」と疑問を感じても、「皆さんやっています」という決め文句で押し切られます。しかも、利益を最大限追求するにはグループ授業が便利。志望校が全く違う子どもたちを十把一絡にし、「オールマイティな準備」などとごまかします。更には、グループレッスンではついつい周りと比較してしまい、ノンペーパー校を志望しているにもかかわらず、「つり合いができない」と劣等生扱いされたり、雙葉しか受けないのに鉄棒や縄跳びを毎日強制されたり。流行りの言葉で言えば、まさに「不要不急」です。

・行動観察クラスの正しい受け方とは

小学校受験は社会性を見る考査であることは間違いがありません。志を同じくする仲間とのグループ授業は最終的には不可欠です。しかし、それは今ではありません。はっきり申し上げますが、年長夏前までの行動観察クラスは百害あって一利なし。基本のないうちに闇雲に行動観察、行動観察と煽られることは大きな危険です。なぜなら、自分の言葉や考え方が確立しないうちから行動観察クラスに入ることは、イコール「幼児教室に教え込まれたフレーズを無機質に話すだけのロボット」を作り上げることです。月齢が低ければ、「こういうときはこう言いましょう」、「こうしましょう」と教え込むことしかできないからです。しかし、それこそ学校側が最も嫌うところ。本物、偽物を見分けるために、学校側は年々工夫を凝らして考査を作り、その確認しているのです。簡単に見透かされ、「残念でした」のお知らせが届くことになります。高いお金と労力をつぎ込んだ結果が不合格へまっしぐらという構図はあまりにも不幸ですが、幼児教室は決してそうは言いません。売上さえ上がれば万歳なのです。

行動観察クラスは夏期講習以降、自分がある程度確立してから数回経験すれば十分です。幼児教室に煽られ、焦ってはいけません。合格への船の船長は、幼児教室ではなくご家庭です。コロナ禍にある今年は特に、自覚的態度を意識する必要があります。広く視野を持ち、正しく状況を見極め、子どもにとって最善の選択肢は何かを、自分自身で冷静に最終判断いただきたいと願います。

・今家庭ですべきこと

行動観察の場では、予期せぬことが多々起こります。そのときに我関せずを決め込む態度は言うまでもなく好感を持たれません。問題解決に向けて、子どもなりに主体的に向き合える姿勢を育てておくことの方が、今の時期はずっと大切です。自分で考え、自分で動く。自分なりに状況を判断し最善を尽くす。そういった姿勢を育てることは、家庭でしかできません。親の生き方を見せ示すしかないのです。

3)親子の絆が深まる

お母さまは子どもにとって最高に相性の良い教師です。何より、その子のことを一番よく知り、最も深い愛情を持っています。大好きな人との温かく楽しい時間の中で受験準備ができるなら、子どもにとってそれ以上の喜びはありません。ただ、幼児教室の講師は教育を受け、経験を積み、どうすれば子どもが理解できるかの道を熟知しています。本当は、お母さまがその方法を知り、子どもに教えればよい。それだけの話です。でも、それでは幼児教室も講師たちも儲からない。だから、お母さまにやり方を教えるのではなく、教室の専売特許としています。だったら、私たちがそのやり方を、お母さま方にお伝えしてまいろうと思います。伝家の宝刀を抜く思いです。少しずつ、焦らずに、でも確実に、一緒に進んでまいりましょう。

さて、「お母さま先生」としての覚悟はよろしいでしょうか?では、具体的に何をすべきかお話してまいります。

*お母さま先生が最も得意な分野とは
意外に思われるかもしれませんが、おうちでなさるのに最適なのは「ペーパー」です。ほんの少しのコツで、誰でも子どもを導けます。まずはペーパーからチャレンジしましょう。

・自宅ペーパーのコツ

毎日の習慣として楽しくスムーズに進める上で大切なことは以下3点です。

1)時間帯:おやつの後やお風呂に入る前など、時間帯をある程度決めること。
2)学習時間:30分なら30分と学習時間を決めること。時計やタイマーを使うと楽しい。
3)事前準備:親側が事前準備をきちんとすること。

可能であれば、場所も決めて儀式化する方が習慣化しやすいです。専用の机やホワイトボードなどあれば、「お教室ごっこ」として楽しめます。ペーパーを山ほど積み上げ、次から次へと押し付けるのは厳禁です。調子がいいからと延々と続けたり、今日はぐずるからとごね得を認めたりするのもよくありません。子どもが力を出し惜しんで結局身につかなかったり、親と駆け引きをするようになります。「今日はこれだけやろうね」と、予め準備をして先に子どもに見せましょう。教室のようにホチキス止めをしておくとお教室ごっことしての臨場感が出て、子どもは楽しく受け取ります。

・ペーパーの組み立て

はじめのうちは、今日の課題とする分野を数枚続けてやるのが効果的です。段々むずかしくするのが基本ですが、最後の1枚は絶対できるものにしておき、「すごい!」、「全部できるようになったね!!」、「さすが〇〇ちゃん!!!」と雰囲気を盛り上げて終わるのがコツです。できる分野が広がり慣れてきたら、幕の内弁当的にペーパー構成します。集中力を要する記憶課題を先にし、最後は好きな課題、あるいは迷路などにして、楽しく終わるようにしましょう。

次回からは、具体的な指導について掲載してまいります。

今後取り上げてほしいテーマがありましたら、サイト管理者までご連絡ください。皆様の受験準備に寄り添って、全力で応援してまいります。最後に笑う人になりましょう!

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About 子育てを考えるひろば事務局

グローバル教育綜合研究所は、子育て・教育にかかわる多くのスペシャリストとネットワークを組んでいます。必要に応じて案件ごとにプロジェクトを組みます。 各教育スペシャリスト・受験スペシャリストからのコラム提供や個別相談は当研究所が介在して行います。長年小学校受験指導に携わり、校長や先生方ともインターフェースがあり、深い学校情報、入試情報を持っていますスペシャリストが所属しています。