5章 現代における『福翁自伝』の意義
慶應幼稚舎の志願者の保護者ならば、『福翁自伝』を読んで「獣身」について述べれば済むのかもしれない。しかし、加藤寛先生の様な大学者でも、多くの福澤諭吉の書物を読み、福沢諭吉の意図の理解に努め、それが業績の原動力となっていた。福澤諭吉翁の志はまだ道半ばなのである。明治維新はまだ終わらず。また時代はときに逆行もする。社中ならば、『福翁自伝』、『学問のすゝめ』は「座右の書」として扱うべきものである。その中でも自伝には様々な価値がある。・・・
慶應幼稚舎の志願者の保護者ならば、『福翁自伝』を読んで「獣身」について述べれば済むのかもしれない。しかし、加藤寛先生の様な大学者でも、多くの福澤諭吉の書物を読み、福沢諭吉の意図の理解に努め、それが業績の原動力となっていた。福澤諭吉翁の志はまだ道半ばなのである。明治維新はまだ終わらず。また時代はときに逆行もする。社中ならば、『福翁自伝』、『学問のすゝめ』は「座右の書」として扱うべきものである。その中でも自伝には様々な価値がある。・・・