幼小受験 教室・講師の選び方 1


鳥の目

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20年以上に渡って小学校受験の現場で仕事をしていると、幼児教室の内部事情も知らず識らず精通してきます。いろいろな教室があり、たくさんの指導者がいます。当たりはずれ、子どもとの相性、家庭との考え方の相違等、様々な選択が発生します。幼小受験の合否が、ご家庭、すなわちご両親にかかっていることは論を俟たない事実ですが、受験環境を選ぶこと、教室や指導者を正しく評価し見極めること、これも非常に大きな合否決定要素であることも、また一方で事実です。では、合格に導いてくれる教室・指導者を選ぶために、何が必要なのでしょう。見極めるべきポイントについて、今回から3回に渡ってお伝えしてまいります。

受験指導者を見極めるポイント、「この質問をしてみよう」(全3回)

(1)この講師は、「鳥の目」を持っているか?
こう聞いてみよう!:「先生の教育観を教えてください」

私自身、長く受験指導に携わりながら気づいたことは、日々現場での指導にばかり気を取られていると、「どこの学校でどんな問題が出た」、「面接でこんなことを言った子が受かった」など、目先の情報ばかりを重視し、そこだけに目が向いてしまいがちだということです。そうした場合、ついつい「この問題ができなくてはならない」、「こう言わなくては受からない」ということだけの指導につながってしまいます。しかし、これは受験、つまり学校が求める子ども像の本質から大きく乖離してしまう場合があります。もっと大局的に、「鳥の目」を持って受験指導を考えなくてはならない、常にそう心して子どもたちに向き合っています。目の前の、たったひとつのできた、できないではなく、「学校が何を求めているか」、すなわち、学校の価値観、時代の流れ、幼児教育の本質、それらを深く理解し、その上で一人ひとりを伸ばす指導ができているか。これは指導者として最も大切なことだと肝に銘じております。
講師が「どんな教育観を持っているか」、こういった大きくて抽象的な質問をしてみると、小手先を取り繕うことだけに終始する講師なのか、それとも先々の子どもの成長まで考えて指導ができる指導者なのかといった、人としての視野の広さ、指導の力量が直接的に見えてきます。この質問によどみなく適切に、多角的視点を持って答えられる指導者、さらには、指導者自身の子育て経験、学びも交えて「なるほど」と共感できる話ができる指導者であれば、ご家庭の信用に十分値することでしょう。間違えても、「今は忙しい」という素振りであれば、時給の範囲でしか仕事をしない、無責任講師と判断して間違いないでしょう


 

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About 子育てを考えるひろば事務局

グローバル教育綜合研究所は、子育て・教育にかかわる多くのスペシャリストとネットワークを組んでいます。必要に応じて案件ごとにプロジェクトを組みます。 各教育スペシャリスト・受験スペシャリストからのコラム提供や個別相談は当研究所が介在して行います。長年小学校受験指導に携わり、校長や先生方ともインターフェースがあり、深い学校情報、入試情報を持っていますスペシャリストが所属しています。