前回自分を信じることがセルフエスティームと言いましたが、決して自尊心とは違います。多くの本にセルフエスティームを自尊心と訳してありますが、筆者はセルフエスティームと自尊心は違うと思うのです。
友達にいやなことを言われ「自尊心が傷ついた(私は結構できる方だと思っていたけど、ひどいことを言われ傷ついた)」と表現するのですが、この時の自尊心はけしてセルフエスティームではないのです。セルフエスティームとは人に何かを言われたぐらいで簡単に傷つくものではないのです。つまり、よく使われている自尊心とは他人が自分をどう評価するかが重要であります。 他人と自分を比較し、もっと尊重されたいという気持ちが前提としてあるため、他人との比較が自分を評価するのに重要な意味を持つのです。そのため、自尊心が強すぎると優越感を持ち、行動するため,高慢な態度を取りがちです。半面、セルフエスティームとは自分があるがままの自分をどう思うのかなのです。他人との比較も重要ではないため、劣等感や、優越感も持ちません。そのため、他人の評価はあまり重要ではありません。自分よりできる人を見ても、過剰な嫉妬や劣等感を持たずに、自分の短所に向き合いつつ、自分にある長所にも常に目が向いています。今のままの自分を認め、絶望的な場面でも自分は乗り越えられると信じ、またもっと上達することを信じることができるのです。
人生は思いもしない挫折に合わされる時もあります。そういう人生一大事の危機の時、立ち直れる一つの方法があるのなら、何でも試してみたいですよね。セルフエスティームだけがその突破口ではないと思います。しかし、セルフエスティームが立ち直れる大きな源となることは間違いないのです。あるがままの自分を認め、自分を信じもう一度挑戦する強い心こそ、我が子が身に付けて欲しいリストナンバー3に是非、入れたいものですね。